浮気調査で掴むべき証拠とは？裁判ではどのような証拠が有効か

配偶者の不倫を知ったとき、相手に腹を立てて即離婚したくなる気持ちになる気持ちは理解できます。離婚するとしても有利に離婚をしてもらいたいので、浮気調査で不倫の証拠を掴みましょう。その際裁判でも有効な確かな不倫の証拠を掴めば配偶者や不倫相手に慰謝料請求など法的措置を取ることもできます。

法廷でも有効な証拠とはどのような物なのか、そしてその証拠の集める時の注意点も解説していきます。

「配偶者の不倫が許せない！法的措置を取ろう！」と考えている方は是非参考にしてみてください。

不倫は法的な離婚の理由になる

配偶者が他の異性と親密にしていると知ったら不倫していると感じるかもしれませんが、ただ仲良く食事をしたり手を繋いで歩いたりしているだけでは法律上の問題はありません。

しかし、配偶者を持つ者が他の者と不貞行為を行うことに関しては法律上認められる離婚の原因になります。

不貞行為とは『配偶者のある者が、自由な意思にもとづいて、配偶者以外の者と性的関係を結ぶこと』と定義されています。

この性的関係とは、キスやハグではなく、性行為または性交類似行為に限定されます。

よって、肉体関係が無いと不貞行為とは言えません。

また、不貞行為は民法上不法行為にあたると解釈されていて、民法第770条第1項に規定された、法定離婚事由として認められる離婚原因のひとつになっている他、民法709条により損害賠償の義務を負うものとなっています。

よって、不貞行為が証明できれば、離婚や慰謝料請求ができるということになります。

離婚や慰謝料請求するために不貞行為の証拠を得よう

不倫をした人の中には、「配偶者が自分に対して冷たかったから」「不倫相手がそそのかしてきたから」などと、不倫の理由を他人のせいにする事があります。しかし、どんな理由があろうと不倫する方が悪く、精神的な苦痛を与えられたのはこちらなので慰謝料の請求をできるはずなのですが、人のせいにするだけでなく浮気をした事実を認めず、逃げようとする人もいます。

そういった時には必ず不貞行為があった事を証明する証拠が必要になってきます。

そこで不貞行為を証明するために証拠を掴もうとするのですが、不貞行為の証拠と言うものはそう種類が多いわけではなく、二人でドライブしている様子や密着して歩いている様子では不貞行為を証明する事はできません。

では、どのような物が不貞行為を証明できるのかは次の項でご紹介していきます。

不貞行為を裏付ける確かな証拠とは

先述のように男女の二人がいくら仲良く歩こうとキスをしたとしても二人に肉体関係があったと証明できる証拠にはなりません。慰謝料請求の対象となる行為は「配偶者以外の者と不貞行為に及ぶこと」です。肉体関係があったと分からなければそれは証拠とならないので肉体関係があると分かる以下のような証拠を掴みましょう。

・ラブホテルに出入りする場面の写真や動画

ラブホテルは、性行為を行う目的として利用する施設として法廷でも認識されているため、二人が一緒にラブホテルに行ったとすれば、そこで性行為があったとみなされます。

ただし、ラブホテルに入っても滞在時間が短い場合は「中に入っても何もなかった」「間違えて入ってしまったがすぐに出てきた」などと主張されてしまう事もあります。そこで、ラブホテルへの出入りを証拠として撮影する際はラブホテルに一定時間滞在（40分以上）していたことを証明するため、入った時間と出てきた時間がわかるように撮影してください。

また、顔がハッキリと映っていないと「別の人を撮っているだけ」「そんなところに行ったことも無い」などいくらでも言い訳できてしまうため、撮影する際は例え暗闇であっても遠くからでもハッキリと顔までわかるように撮るように注意してください。

さらに、一度撮影に成功しても「この時どうしても具合が悪くなって仕方なく入っただけ」など最後まで言い逃れしようとしてくることもあるので、できれば2～3回映像におさめておきたいところです。

・不倫相手の自宅へ出入りする写真や動画

不貞相手の自宅への出入りも肉体関係を想像させるものなのですが、ラブホテルとは違い必ずしもそこに居る二人が肉体関係を持つとは限りません。友人を招き入れて食事をする事もありますし、仕事の相談をするだけという事も考えられます。

よって、不倫相手の自宅への出入りを証拠としたいのなら、長時間・何度も・二人きりで自宅に滞在している事が分かるように撮影する必要があります。

回数として５回程度は収めておきたいところです。

また、宿泊が伴うものの方が証拠としては有力でしょう。

こちらもラブホテルの出入りの時と同じく、ハッキリと顔が映る形で撮影するように注意してください。

・肉体関係があるとわかるメッセージの履歴や会話

確実に二人に肉体関係があるとわかるものであれば良いので、性行為中の写真や動画、または性行為をしたことが確実にわかるメッセージのやり取りや音声データなども裁判では有効な証拠となります。

ただし、性行為中の映像を残しておく人は少なく、不倫相手とのメッセージのやり取りは後に残らないように読んだらすぐに抹消する人もいます。これらの証拠はラブホテルの出入りに比べると入手する事が難しいでしょう。

また、いくら不倫を調べるためとはいえ、夫婦間であっても配偶者のスマホを勝手に調査する事は違法行為になる危険があるので注意しましょう。

不貞行為の証拠が無いと諦めることに…

たとえ配偶者が不倫をしていることが明確でも、不貞行為の証拠が無ければ配偶者自信がその関係を認めようとしないでしょう。

不倫されたから離婚したいと言っても、配偶者からすればただちょっと遊んだだけで離婚まで考えるほどのつもりでやっていなければ離婚を拒否してくるでしょう。

離婚は二人が合意して成り立ちます。もしくは法的な離婚の理由があれば一方が拒否していても成立しますが、相手が合意しない・不貞の証拠がないという状況では離婚ができず、いやいやながら夫婦の関係を続けざるを得ない状況になる事もあるでしょう。

また、慰謝料についても同様の事が言えます。不倫で傷ついたことに対して配偶者や不倫の相手に慰謝料を払うように言ったとしても「そんな事実はない」として払われる事は無いでしょう。

そうなってしまえば、結果的には何もできずにただ不倫を黙認しただけという事になってしまいます。

離婚や慰謝料請求を諦める事になりたくないという方は、早急に不貞行為の証拠を掴むようにしましょう。

まとめ

配偶者の不倫を理由に離婚や慰謝料を請求する際、相手が浮気を認めない、または請求を受け入れないといった場合には裁判で争う事になるでしょう。

もし裁判になったとしたら、不貞行為があった事を証明できる確実な証拠が必要です。

誰から見ても不倫をしていることがわかる、ラブホテルへの出入りを撮影したり、肉体関係が分かる事がハッキリとわかる映像や会話を掴んで不貞行為があった事を証明しましょう。

もしそのような確実な証拠を掴む事に不安や難しさを感じるようならば、早い段階で探偵に相談することをおすすめします。

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