パートナーの行動が怪しいな…。浮気しているのでは?と思い、浮気の証拠を抑えようと自分で浮気調査を行う事もあります。しかし、調査方法によっては実は違法行為になってしまうケースがよくあるのです。
パートナーが浮気をしているという証拠をつかみたかっただけなのに、自分が違法行為でペナルティを受ける事になってしまったら後悔してしまうでしょう。
そういった事態にならないように、自分で行う浮気調査にどのような危険があるかしっかり知識を得ておいてください。
今回は、どういった調査方法でどのような違法行為になり得るか、また違法性の低い調査方法もご紹介しますので参考にしてみてください。
どんな方法で浮気調査をしたら違法行為になるか
傾向としては、浮気調査の際に相手の所有している物を勝手に調査すると違法行為になる可能性が高いです。浮気調査の際以下の方法を行うと違法行為になる可能性が高いため行わないようにしてください。
犯罪行為になる浮気調査
パートナーのスマホに許可なくアプリを入れる
浮気を調べる際にパートナーがいつも持ち歩くスマホに浮気調査に使えるアプリを仕掛けたいと考える人も多くいます。
位置情報アプリを入れておけばパートナーがいる現在地がわかるので、「残業と言って遊びにいっていないか」「ラブホテルへ行っていないか」などを知る事が出来るでしょう。また、怪しいと思ったら、位置情報を見ながら近くまで行って真実を確かめる事も可能になります。
しかし、夫婦であってもパートナーのスマホに相手の許可なくアプリをダウンロードするということは、不正指令電磁的記録供用罪に該当します。(刑法168条の2第1項)
不正指令電磁的記録供用罪は、成立すると3年以下の懲役刑や50万円以下の罰金刑が課せられます。軽い気持ちでパートナーのスマホに勝手にアプリを入れることで自分が犯罪者になってしまうので注意しましょう。
パートナーのSNSアカウントにログイン
近年SNSの普及もあり、SNS上でコミュニケーションを取っているケースは多いでしょう。
その中の二人の会話を知りたいからと、パートナーのSNSアカウントのIDやパスワードを入力しログインすると不正アクセス禁止法に抵触します。
不正アクセス禁止法ではログイン情報を不正に取得するだけで不正取得罪が成立し、不正取得罪を犯した者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金が科されます。
また、その情報でログインすれば不正アクセス行為となり3年以下の懲役又は100万円以下の罰金という重い罪となります。
パートナー宛ての郵便物を勝手にみる
パートナーが浮気相手と高級レストランで食事をした形跡がないか、ラブホテルへ行った形跡がな
いか、プレゼントを買ったりしてはいないか?などを知りたい時に、パートナー宛てのクレジットカード利用明細を見たいと考える事もあります。
しかし、他人宛てに届いた郵便物を本人以外の人が開封すると信書開封の罪になります。(刑法第133条)
信書開封の罪とは正当な理由なく封がされたままの他人宛ての信書を勝手に開封することで成立する罪で、1年以下の懲役又は20万円以下の罰金が科されます。
他人の家(敷地)に入る
浮気の証拠を掴んでやろう!とパートナーや浮気相手を尾行して決定的な瞬間を捉えようと、つい撮影しやすい他人の家の駐車場から撮影してしまえば住居侵入罪になります。
住居侵入という名称から自宅の中に入ったら罪になるような気がしますが、庭やガレージなど敷地内も該当します。
また、別居中パートナーの家に隠しカメラなどを設置して証拠を掴みたいと考える事もありますが、別居中のパートナーの家は他人の家の扱いと同じで、無断で入ると住居侵入罪になる可能性があります。
住居侵入罪になると3年以下の懲役刑または10万円以下の罰金刑となります。(刑法130条)
不法行為になる浮気調査
ここまでは刑法や不正アクセス禁止法に抵触する浮気の調査方法について説明してきましたが、次にあげるのは刑法上ではなく民法上の不法行為になる可能性がある浮気調査について解説していきます。
パートナーの財布やカバンをチェック
パートナーの財布には、レシートやお店の会員カード、ポイントカード、交通系ICカードなど浮気の証拠となりそうな物が入っている事があります。カバンも同じく、浮気相手からもらったプレゼントなどを隠して持ち歩いている可能性もあるでしょう。
証拠となる物が入っていないか確認したくなるものですが、パートナーの所有物を勝手に調査するのは、違法性は低いもののプライバシー権の侵害になる可能性があります。
プライバシー権の侵害というのは、個人の容姿や情報など、プライバシー情報を勝手に収集や公開をして権利を侵害することです。刑法上ではなく、民法上の不法行為として損害賠償請求される場合があるため注意が必要です。
パートナーのスマホやパソコンを勝手にみる
もし、パートナーが浮気をしていたとしたらスマホやパソコンに証拠が残っている可能性があります。例えば、LINEのやり取りを見れば浮気相手の名前やどんなやり取りをしているかなど詳しく知る事が出来るでしょう。また、写真アルバムを見れば二人で撮った写真や如何わしい動画が保存されているかもしれません。
浮気の証拠になるものが手に入れられるかもしれないと思うとチェックしたくなるのもわかります。しかし、スマホやパソコンにロックがかかっていないとしても勝手にパートナーのスマホやパソコンを見ることも先述した財布やカバンをチェックするのと同様、プライバシー権の侵害になり得ます。
違法性の低い浮気調査
ここまでは違法性のある浮気調査について解説してきましたが、もしかしたらこれからやろうとしていた調査方法もあるのではないでしょうか?もしくはすでにやってしまった方もいるかもしれません。しかし、いくらパートナーが浮気をしているからといって違法行為までして調べるのはあまり好ましくありません。
基本的に夫婦の共有の物を調べる行為は違法性が低いと考えられますので、ここからは違法性が低いとされる浮気調査について具体的にどんな調査があるか解説していきたいと思います。
自宅のリビングやベッドルームを調べる
浮気がバレる危険があるので浮気相手を自宅に招き入れる人はごく稀ですが、それでもパートナーが長期留守中などに、隙を見て浮気相手を家に招待する事もあります。
そうなると、リビングやベッドルームに浮気の証拠が残っていてもおかしくありません。
特にゴミ箱にパートナーが使うはずのない使い捨てコンタクトレンズが入っていたゴミや不貞行為をした証拠が残っている可能性もあります。
パートナーと同居中であれば共有している自宅なので家中どこの部屋を調べても基本的に問題ありません。
パートナーと2人で共有している車を調べる
パートナーが浮気で車を使用しているとしたら、車内に浮気の証拠が残っている可能性があります。車のどこを調べるか例を挙げると以下のような内容です。
・カーナビの履歴
・ドライブレコーダーの映像
・車の走行距離
・車内に落ちている物
・シートの位置
・匂い など
ナビの履歴やドラレコの映像、車の走行距離を見ることでパートナーと浮気相手がデートした場所が特定できることもあります。二人がラブホテルへ入っていく映像が撮影出来ている可能性もあります。
車内に落ちている物をチェックしてみると、どう考えてもパートナーの持ち物ではないたばこや口紅などが落ちていたり、誰も乗せているはずのない助手席のシートの位置が変わっていたりすれば浮気相手を乗せた可能性もあります。また、パートナーが乗った後の車内の匂いを調べると、パートナーの匂いとは異なる他の人の香水の匂いなどが残っている事もあるでしょう。
それだけでは浮気と完全に言い切れませんが浮気の疑いが強くなる材料にはなるはずです。
また、夫婦共有の自家用車にならばGPSを仕掛ける事も可能です。GPSを設置する目的として、車の盗難対策として行っている人がいるのと同じく、自分の車がどこにあるか調べる事は基本的に罪になるとは考えづらいです。ただし、GPSはパートナーに気が付かれる危険もあり、夫婦の共有財産ではない場合は全く話が変わってきますのでGPSを設置しようとする際は注意しましょう。
まとめ
今回は違法行為になる浮気調査についてご紹介してみました。
パートナーが浮気をしているかもしれない…と思ったら、どうにかして真実を突き止めたくなりますが、思いつく浮気調査のいくつかは違法行為となってしまう可能性があります。
いくら浮気をされたとしても、長い付き合いのパートナーに対してであっても、違法行為が許される理由にはなりません。
浮気の真実を確かめたいのなら、違法行為にならないように十分注意しながら行うようにしてください。もし、「違法行為にならないか心配」「どのように調べたら良いかわからない」などといった場合は、浮気調査のプロである探偵に相談してみると良いでしょう。