配偶者以外の異性と肉体関係を持つ不倫、その相手にも配偶者がいる既婚者同士の不倫はダブル不倫となります。ダブル不倫はどちらか一方だけが家庭を持っている不倫よりも長く続くとも言われています。ならば、不倫するなら既婚者同士で行う方が良いのかと言えばそうでもありません。
既婚者同士のダブル不倫とは、いったいどのようなものでしょう。
ダブル不倫にハマる理由やその結末についても見ていきます。
ダブル不倫の始まり方
不倫と言えば、既婚男性と独身女性の不倫と言うイメージがありますが、そうとは限りません。結婚して女性は仕事をやめ専業主婦になるというのがメジャーであった時代から、女性の社会進出も進み社会の中で活躍する女性も増えました。社内で既婚男性と既婚女性が出会い共に過ごす機会も増えています。はじめは単なる仕事仲間だったものが時間の流れとともにその関係が変化していく事も…。様々なシチュエーションがダブル不倫のきっかけとなっていますが、どのような事からダブル不倫が始まるのでしょう。3つのパターンをご紹介します。
・職場の異性に妻や夫との悩みや不満を相談
既婚者には既婚者にしかわからない不満や悩みがある事もあります。
妻が夫について悩みを抱えていれば、夫と同じ性別の男性の方が夫の気持ちが理解できて、何か解決策を提案してくれるのではないかと思って相談する事もあります。もちろん逆もしかりで既婚男性から既婚女性に相談を持ち掛ける事もあるでしょう。
普段から職場で様々な厳しい局面を一緒に乗り越えたりもしていれば、頼りにもなります。
互いに家庭内の悩みを相談しているうちに異性として意識し始め、そこから不倫へと発展する事があります。
・子供の部活や習い事先で他の親と交流
既婚者同士が出会うのはもちろん職場だけではありません。既婚者ならば子供がいるという人も多いでしょう。保育園の送迎や学校の部活行事、何かと親の出番もあります。子供同士が仲良くなれば自然と親同士の会話も増えます。また、親同士が仲良くなってくると子供同士のトラブルや困りごとなど何かあった時のために連絡先を交換する事もあるでしょう。そうやって徐々に距離が縮まり、ついにはダブル不倫と言う関係になる事もあります。
・久しぶり同窓会で意気投合
結婚をすると仕事と家族との関係でなかなか友人などと飲み会に行く機会も減ります。ところが、同窓会となると、普段は積極的に飲み会に行かない人であっても数年ぶりという事で参加する事もあります。
同窓会に行くと周りの人も自分も、昔とは状況が異なり近況報告や昔話で盛り上がるでしょう。
中には昔の恋人や初恋の人と久しぶりの再会という事もあります。
互いに結婚して今どんな生活をしているのかなど相手に興味を持つこともあるでしょう。相手も結婚していたとしてもそこから好意を抱き、ダブル不倫が始まる事もあります。
ダブル不倫にハマる理由
ダブル不倫は普通の不倫よりも長く続くとも言われています。同じ既婚者という事で共感できる部分も多いからというのもあるでしょう。既婚者がダブル不倫にハマる理由は以下のようなことがあります。
・家庭も大切にできる
ダブル不倫の場合、それぞれで家庭を持っている同じ立場の2人だからこそ、互いの家庭を大切にすることも理解しながら付き合っていく事ができます。
どちらか一方だけ既婚者の場合、結婚していない側からすると家族を大切にしている相手を見てやきもちを妬いたり不快な思いをしてしまう可能性もあります。
その点、既婚者同士なら家族との時間も大切にしなければいけない事も身をもって知っているので付き合いやすく感じます。
・軽い付き合いができる
ダブル不倫の場合、家庭を壊さないようお互いの事情をよく理解しあいながら付き合っていきます。イベントごとで頻繁にお祝いしたり、プレゼントを渡したりもらったりする事は配偶者に不倫を怪しまれたりバレたりするきっかけになりますが、それらを控える事でお互いの配偶者にバレるというリスクを回避しながら付き合えます。既婚者同士でなければプレゼントをしたりされたいという気持ちになるかもしれませんが、既婚者同士の場合はそれが互いのリスクになる事がわかっているのでそういった軽い付き合い方が理想とも思えます。金銭面の負担も軽減されるということもあり、普通の不倫よりも長い付き合いになる傾向でもあります。
・家庭の相談ができる
家族の相談ができるのは既婚者同士だからこそとも言えます。家庭を持っていると子供もことなど悩みは付き物ですが、どちらか一方が既婚者でない場合、独身者が家庭の相談をされてもあまり気持ちが理解できなかったり、家庭を持っている人ならではの悩みを聞いてもどう対応して良いかわかりません。また、逆に既婚者の方も家庭の事は相手に話しづらいです。配偶者との関係が冷めきっていて相談出来ずにいても既婚者の不倫相手には話しやすいため居心地が良くなるのです。
ダブル不倫が抱えるリスク
ダブル不倫はお互いに既婚者だからこそ同じ境遇で分かり合える部分が多く、家族も大切にしながら程よい距離感で付き合う事ができます。これだけ聞けばメリットばかりを感じるかもしれませんが、そう見えて実はリスクもしっかりあります。
普通の不倫と比べると配偶者に気付かれづらく、長続きする傾向にあるダブル不倫ですがどういったリスクを抱えているのでしょう。
・周りの人にバレる可能性が高い
家庭に気を配りながら付き合うので配偶者には気付かれづらいのですが、周りの人からは不倫に気が付かれる可能性が高くなります。
なぜなら、一方は独身である不倫の場合、独身者の知人友人などから見られたとしてもその関係が不倫という事にはすぐに気が付かれません。しかし、ダブル不倫の場合はどちら側の関係者から見ても不倫であることは明らかです。そういったことから周りの人に不倫がバレる可能性は約2倍とも言えるでしょう。
・子供への悪影響
ダブル不倫は子育てが一段落して自分の時間が少しずつ持てるようになってきた30代や40代に目立ってくる傾向があります。それくらいになると、小学校高学年から中学生くらいの子供を持つ世帯が多い印象にありますが、その年齢になってきた子供にはもうごまかしが通用しなくなってきます。
もし、離婚や別居をするとなると、父親と母親の間に何があったのだろうと知りたくなるのも無理はありません。しかし、多感な年頃の子供には不倫と言う原因は重すぎる問題と言えるでしょう。
・噂が広がりやすい
ダブル不倫と言う関係が周囲に知られてしまったら瞬く間に近所や職場、子供の学校関係などにも噂となって広まってしまうかもしれません。
不倫は法的にも不法行為であり、社会的、モラル的にも非難される行為です。それが更にダブル不倫であった場合は社会から受ける批判も大きくなるものです。会社に知られれば懲戒の対象になる可能性もあります。
・慰謝料が高額になる
不倫がバレると慰謝料請求されることもあります。普通の不倫の場合は既婚者側の配偶者が不倫した二人に対して慰謝料請求することになりますが、ダブル不倫の場合は不倫の当事者二人の両パートナーから慰謝料請求されることになります。
もし離婚しない場合は一つの家庭内に支払う人と払われる人がそれぞれいるので相殺される形になるかもしれませんが、離婚する場合は自分の元配偶者からも、不倫相手の元配偶者からも慰謝料請求されるので慰謝料が高額になる可能性があります。そうなると普通の不倫より2倍の慰謝料になってもおかしくありません。
・ダブル不倫が迎える結末
不倫する人にとってダブル不倫はメリットがありそうで実はたいしたメリットではなく、それを超える大きなリスクを抱えています。
そんな大きなリスクを抱えているダブル不倫はどのような結末を迎える事があるのか、4つのパターンをご紹介しておきます。
1.自然消滅
家庭もある二人ですからスケジュールを合わせるのも普通の不倫よりさらに難しく、会う機会も減ってくることがあります。最初こそは惹かれ合って相手の家庭と自分の家庭の両方がうまくいくように無理なくスケジュールを合わせていたとしても、あまりにも会う頻度が少なくなると自分の中で相手の存在がそこまで重要ではないと感じる事もあるでしょう。
通常の恋愛でもあり得ることですが、会う機会が減ってきて自然にそのまま関係が終わるという事はダブル不倫の関係でもあります。
特に別れを告げる事も無く、暗黙の了解といった感じでお互いに戻る場所があり、相手に対する未練もなく、自然とダブル不倫が始まる前の関係に戻るだけです。
2.話し合って別れる
不倫はたとえ少しの期間でも一回だけ体の関係を持っただけでも許されない行為ですが、過ちに気が付くタイミングが早ければ事が大きくなる前その関係を終わらせることもできます。「バレる前に終らせる」というとズルい感じはしますが、そう考える人が一定数いるのが現実で、不倫の関係をきちんと清算するために話し合いで別れを決めることもあります。
ダブル不倫の当事者は既婚ということもあって平均的に年齢もやや高めとなり互いに家庭に影響を与えたくないという思いがあるからこそ、片方が独身の不倫のケースより話し合いで分かり合える部分も多いです。よって、話し合いをすれば、互いに納得の上で後腐れなく円満に別れることもできます。
3. 二つの家庭が集まり話し合う
ダブル不倫の場合、配偶者がダブル不倫に気づくだけでなく、不倫相手の配偶者がダブル不倫に気づくこともあるため、相手側から不倫している事を配偶者へ知らされるという事もあります。
ダブル不倫が配偶者にバレてしまった場合、一組の夫婦が話し合って結論を出したとしてもそれはまだ解決ではありません。不倫相手の家族もまた話し合いが必要になり、さらに家族同士での話し合いをする必要が出てくることもあります。
不倫した2人と不倫された2人が一つの机を囲って話し合いをする姿を想像するだけで背筋がゾッとします…。二つの家庭が離婚の危機を迎えている状況であり、ダブルの怒りが不倫した二人に降り注ぐかもしれません。
4.ダブル離婚&ダブル慰謝料
日本の法律上、基本的には婚姻関係にある夫婦のどちらか一方の言い分だけで離婚を決める事はできず、双方の合意があってこそ離婚が成立します。しかし、民法で定められた離婚の理由(法定離婚事由)がある場合は別です。
不倫行為は法定離婚事由にもなっているため、配偶者が不倫をしたとすれば不倫をされた方から一方的な離婚の請求が認められるようになります。
不倫した方がいくら離婚を拒否したとしても、裁判で争う事になれば離婚が成立するでしょう。
そして、ダブル不倫の場合はそれぞれの夫婦で離婚が認められるので、どちらの家庭でも離婚が成立するダブル離婚となる可能性があります。
お互いに家庭を壊さずに不倫できると思っていた二人が、どちらの家庭も崩壊するという最悪ともいえる結末を迎えるケースもあります。
また、離婚をした場合は元配偶者と浮気相手の配偶者の両方から慰謝料請求されるダブル慰謝料となる可能性がある事もお忘れなく。
まとめ
不倫は法律的にも不法行為にあたり、ほとんどの方がやってはいけない行為だと知っているはずです。しかし、過去若しくは現在不倫しているという不倫経験者は意外と多く、ダブル不倫をするためにわざわざ既婚者を相手に選ぶこともあります。
同じ立場の二人が互いの家庭を守りつつ都合よく不倫できそうなダブル不倫ですが、その関係がバレることなく永久に続く保証はどこにもありません。また、どんな不倫であってもリスクはありますが、ダブル不倫はむしろ普通の不倫よりも大きなリスクがあると言えます。
また、リスクだけでなくバレた時のダメージも大きいのがダブル不倫です。もしどちらかのパートナーが探偵に浮気調査を依頼していたとすれば、不倫がわかるだけでなく不倫相手が既婚者であることもすぐに判明します。そうなった場合は2つの家庭を巻き込む大変な修羅場になる事も否めません。
この記事を読んでいる方がどの立場から読んでいるかわかりませんが、もしダブル不倫を考えているなら絶対にやめた方が良いでしょう。
そして、もう始めてしまったのなら、すでに手遅れかもしれませんがすぐにやめてください。
そして、不倫されているかもしれない側からお読みいただいている方へは、配偶者の不倫の実態調査と証拠収集のために探偵の浮気調査をおすすめします。