これって浮気になる?法的に考える浮気の定義とは

あなたは配偶者がどうしたら浮気だと感じますか?他の異性に好意を寄せたら浮気でしょうか。それともキスをしたら浮気でしょうか。どんな状況だとしても、浮気されたと感じたらとても辛いでしょう。しかし、あなたが「パートナー浮気をしている!」と判断した場合でも、法的には浮気と認められないケースがあります。

今回は、どの程度の交流であれば浮気にならないのか、法的に浮気とされる基準はどうなっているのか説明いたします。

あなたはどこから浮気と考える? 

浮気と感じる配偶者の行為は人それぞれです。以下の行為はあなたにとって浮気と感じるでしょうか。

配偶者が異性と二人で食事

まず、あなたの配偶者が異性と二人きりで食事をしていたら浮気と感じるでしょうか。これは一緒に食事をしている相手が配偶者とどういった関係なのかも重要なポイントかもしれません。相手が職場の同僚だったら…小さいころからの幼馴染だったら…元恋人だったら…恋心を抱いている相手とだったら…とさまざまな関係が想定できます。仕事の付き合いで仕方なく食事をしているのだったら浮気とは感じない人も多そうですが、互いに好意を寄せあっている者同士だったら浮気と感じる人はいそうですね。

手を繋ぐ、ハグをする

では、手を繋いだりハグをしたりするような場合はどうでしょうか。二人で食事をするより触れ合いがある分親密で、二人で食事をする関係よりも浮気と感じる人は多いのではないでしょうか。子供同士が手をつないで仲良く歩くことはあっても大人になってから手を繋いだりハグをする機会はよっぽど久しぶりの再会など、かなり限られた関係でなければなかなか無いように感じます。配偶者のそのような姿を見たら、浮気をしていると想像してもおかしくありません。

キスをする

あなたは普段配偶者以外の人とキスをすることがあるでしょうか。海外では友人などとも挨拶で頬などにキスをすることは日常的に目にする光景です。しかし、日本にはそのような風習はあまり見られず、キスを交わしていれば友達を超えた深い関係と感じる人も多いと思います。キスの先のそれ以上の関係もあると感じる人も少なくないでしょう。

以上の「異性と2人で食事」「手をつなぐ・ハグをする」「キスをする」と言う行為を浮気だと感じましたか?これくらいは浮気じゃないと思った方もいるでしょうし、中には完全に浮気だと感じた方もいるかと思います。しかし、こちらにあげた3つの行為はどれも法的にはこれだけでは浮気として認められるとは考えづらいものです。

職場の仲間であっても、友達以上の恋愛的な感情がお互いにあって食事をしていたとしても、食事は日常で行われることであり浮気と断定できませんし、好意のある相手と手をつないで歩いてもハグをしても、その一場面だけを写真に収めて「浮気をしている」と主張したとしてもそれだけでは浮気と判断されません。仮にお互いに恋愛感情があり、どちらかが既婚者だったとしても、浮気だと認めさせるのはかなり難しいです。

また、食事は食事でもファミレスに行っているのと高級レストランに行っているのではまた印象も変わってくるかもしれませんが、これに関しても行先がどこであっても同じです。

何をしたら浮気になるのか

前述の「食事をすること」「手を繋ぐ・ハグをすること」「キスをすること」では法的に浮気だと認められないと解説しました。では、法的に浮気だと認められる行為とはどう決まっているのでしょう。

それはズバリ、二人に肉体関係があるかどうかです。

民法では配偶者を持つ者に貞操義務があるとされています。既婚者が配偶者ではない別の異性と肉体関係を持つことは貞操義務違反行為とみなされ法的なペナルティを受けます。

よって、配偶者を浮気で訴えるなら、肉体関係がある事を認めさせるために客観的な証拠が必要です。

肉体関係があると判断できる状況とは?

当事者に肉体関係があれば法的に浮気と見なされることになります。しかし性行為は他人の前や公然の場で行うものではなく、なかなか知り得る事のできない事です。では、肉体関係がある事はどうやってわかるでしょうか。

以下のような状況があれば、肉体関係があると判断される傾向にあります。

・性行為中の写真や音声、動画を撮っている

・ラブホテルへ2人で出入りしている

・異性の家へ長時間、頻繁に滞在(二人きり)

・宿泊を伴う旅行へ行っている

・行った性行為についての会話やメッセージ

・肉体関係がある事を当事者が認めた

それぞれ詳しく説明します。

性行為中の写真や音声、動画を撮っている

スマホが普及し、動画や写真はいつでもどこでも撮れる時代です。多数ではないと思いますが、性行為中の映像や音声を形に残しておく人もいます。それらの映像や音声があれば、肉体関係がある事が一目瞭然です。

・ラブホテルへ2人で出入りしている

ラブホテルは一般的に性行為を行う場所として認識されている施設です。この場所に2人で行くという事は中で性行為を行う目的で入っていると考えるのが普通です。ただし、性行為を行うには一定の時間も必要です。よって、入ってから出てくるまである程度の滞在時間がある場合は肉体関係があると考えてよいでしょう。

・異性の家に長時間、頻繁に滞在(二人きり)

友人や同僚の家からお茶に招かれたり、相談や会議でお邪魔することもあります。1.2回程度でしたら特に深い関係ではないと考えられますが、毎週のように異性の家に二人きりで数時間滞在し通っているような状況ならば二人きりでそういった行為に及んでいると考えられます。

・宿泊を伴う旅行へ行っている

男女が二人きりで同じ部屋に宿泊するような旅行に行っているとすれば、親密な関係だと伺えます。宿泊施設に泊まっている間に肉体関係があると考えておかしくないでしょう。

・行った性行為についての会話やメッセージを交わしている

「SEXの相性バッチリだよね」「最高のエッチだったね」などの会話やメッセージのやり取りをしている場合、2人に肉体関係があるとわかるでしょう。

ただし、こういったやり取りはもしかしたら冗談で言っているだけの可能性もゼロではありません。何か他に決定的な状況がある場合、肉体関係がある事が明らかになるでしょう。

・肉体関係がある事を当事者が認めた

自白は何よりも肉体関係を確実に証明するでしょう。本人が言うのだから間違いありません。ただし、当事者がその場だけで認め、後に意見を覆すというケースもあります。後にも証言させる必要がある時など、覆されたら困る場合は録音や書面など、形に残しておく必要があります。

他人の肉体関係を証明する事はなかなか難しく、証明する事ができる証拠と言うのはあまり多くありません。

しかし、これらに該当する内容があるとすれば客観的に見ても肉体関係があったという事が明らかにわかります。

すなわち、これらの状況を証拠としておさえておけば、離婚や慰謝料請求など法的な手続きを行う事になったとしても肉体関係を証明でき、有利に話を進める事ができると言えます。

相手の浮気によって離婚したい・慰謝料請求したいと考えているのであれば、肉体関係があるとわかるはっきりとした証拠を集めると良いでしょう。

浮気を原因に慰謝料請求する際の条件

浮気をされた時、慰謝料請求したいと考える方も多いでしょう。慰謝料請求するには肉体関係がある事が重要なポイントになりますが、肉体関係があるという事実だけでは実は慰謝料請求が認められるとは限りません。

民法第709条では 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。とされています。

これは、故意や過失で浮気をし、それにより配偶者に損害(精神的苦痛など)を与えた場合に損害賠償の責任を負うという事を意味します。

すなわち、故意や過失でなければ慰謝料請求が認められないという事です。

ここで言う故意や過失がどのような事かと言えば、たとえば配偶者が既婚者であることを隠していて、騙されて肉体関係を持ってしまった場合や強姦で肉体関係を持ってしまったなどであればば、それは故意でも過失でも無いので責任を負わないで良いという話になります。

このように、肉体関係があったとしても故意や過失が無ければ慰謝料請求が認められないケースがあるのです。

また、浮気が発覚する前から既に夫婦仲が悪かった・別居していた、あるいはセックスレスだったという場合も、慰謝料請求が認められない場合があります。このような場合では浮気される前から既に婚姻関係が破綻していて浮気が原因で夫婦仲に損害を受けたとは考えづらくなるためです。

ここで解説している例以外にも慰謝料が認められるとは限らないケースがありますので、不安な方は弁護士などに相談すると良いでしょう。

証拠を集めるなら探偵の浮気調査がおすすめ

今回の記事で解説したように、浮気を根拠に法的に解決するとしたら肉体関係がある事を証明する必要が出てきます。個人や素人が浮気の証拠集めを行う場合、費用面の負担が少ないかもしれませんがバレてしまうなどのリスクが伴い時間もかかって大変です。

また、肉体関係がある事を証明できる証拠は限られていて、素人が掴むには難しいものばかりです。しかし、裁判や話し合いの時、肉体関係がある事を証明できる証拠があるのとないのでは結果に大きな差が出てしまうでしょう。

もし浮気の証拠を確実に手に入れたいのであれば、調査のプロである探偵事務所に任せた方が良いでしょう。長年経験を積んでいるプロの探偵は素人と違って相手から調査されていることに気づかれてしまうこともなく浮気の証明に必要な写真や動画を入手してくれます。高性能の機材をそろえているので、ホテルへの出入りなど暗がりでも綺麗な画像で顔までハッキリとわかるように撮影が可能です。

まとめ

キスやハグが浮気と感じる人もいれば、手をつないでいるだけで浮気と感じる人もいます。その基準は人により違いますが民法上不法行為となるのは肉体関係を持った時です。離婚や慰謝料請求などを考えるのならば肉体関係がある事を証明する事が重要となります。確かな証拠があれば簡単に証明する事ができます。

探偵の浮気調査でしっかりとした証拠を掴み、自分に有利な話し合いをできるようにしてください。

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